スパーサッカープレイヤー サッカー界における歴代・現役スーパープレイヤーの紹介

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90年代最高のリベロ

ゾーンプレスやハイラインディフェンス等、現代サッカーでは常識とされる戦術をイタリアに持ち込んだACミランのアリゴ・サッキ監督。ACミランは80年代後半~90年代前半にかけて欧州のあらゆるタイトルを総ナメにした最強チームだった。

そのミランの中心選手だったのがセンターバックのフランコ・バレージだった。優れたポジショニングで一対一に抜群に強く、裏を取られても追いつける走力を持ち、広い守備範囲でカバーリングしまくる。巧みなラインコントロールは彼が手を上げてアピールすればオフサイドを取れると言われた程。

攻撃面でも正確なフィードができ、時折見せるパスカットからゴール前への攻め上がりも効果的。そんな近代センターバックのプロトタイプと言えるバレージだが、彼を最高のリベロとしているのは不屈の闘争心だった。

94W杯、34歳のバレージ主将率いるイタリア代表は優勝候補と目されながらも苦戦を強いられていた。グループリーグ初戦のアイルランド戦に敗戦、更に次のノルウェー戦ではバレージ自身が膝の故障で退場を強いられた。バレージの大会は終わったと思われた。

ところが守備の要バレージ不在のアズーリは、復活したロベルト・バッジョの個人技もあり、イタリアは酷暑でヨレヨレの状態ながらも決勝まで進んでいく。そしてバレージ自身も大会中に手術を行い、奇跡的にブラジルとの決勝に間に合ったのだった!

ブラジルの2トップは好調のロマーリオとベベート。大会最高のコンビと言われた獰猛な2人を、時には1対1で突破を阻み、時には味方DFを巧みに動かして得点を許さない。更に攻撃陣が不調と見るや、パスカットして自ら攻め上がりバッジョとのワンツーでゴールまで後一歩まで迫る!

当時のNHKテレビ解説の加茂さんが試合の流れそっちのけでバレージの動きばかり見て絶賛していました。

互いに死力を尽くした総力戦は延長PK戦へ。アズーリのサッキ監督はPKキッカー一番手にバレージを指名する。そしてバレージのキックはバーの上を越えて行く。

万全ではない膝、酷暑での120分の死闘で体力を奪われ、しかもミランでもPKを蹴っていないので、人選ミスとも言えるのだが、ミランそしてアズーリと中心選手としてチームを支え、不屈の闘争心で決勝に間に合わせたキャプテンへの感謝の意の表れだったのではないだろうか。

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